

雨。きのう行われた大阪市廃止・4特別区設置の住民投票の結果がでた。「反対」692,996票(50,6%)、「賛成」675,829票(49,4%)、投票率5年前よりやや低い62,35%。大阪市民は同市の廃止を再び否決した。事前の世論調査では、賛成派がやや優勢、直前では賛否拮抗と報じられたが投票日には、自治と暮らしを守りたいという住民パワーがついに大阪維新のデマ宣伝に打ち勝った。ドラマチックな逆転勝利ともいえる「2020大阪秋の陣」。そもそも「大阪都構想」という話自体がまがいものだった。
大阪維新の会代表で大阪市長の松井一郎市長は、開票結果を受け任期満了での政界引退を表明した。吉村知事は「ぼくが都構想に挑戦することはない」と語った。当然だろう。コロナ禍の最中の住民投票。それじたいが無謀なことだったが大阪市民がそれに抗議しつつ「都構想とはなにか」の学習と議論を起こし民主主義の力を発揮し勝利した意義はひじょうに大きい。大阪の将来は、IRやインバウンド頼みでなく足元のいのちとくらし、営業や教育をまもることにこそあるという当たり前の政治を求めたことが党派を超えた声になったことも大事な点だろう。だから、大阪のたたかいは、税金の無駄遣いを伴ったが得たものは大きい。党派を超えた住民運動に拍手を送りたい。住民投票の結果を喜びたい。
心配な新型コロナ感染者。きのうは大阪が全国トップの123人。ついで東京116人と逆転した。豊中は5人増の381人。バーチャル都構想でうまくいっているなどとでたらめをいわないで現実を直視してすぐに対策を講じてもらいたい。大阪維新の会は大阪の中間地方選挙の結果をみるとあなどれない力をもっている。なんでかな。
雨の日の敷石すこし黄葉染め 昇龍子