送り火

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 晴れ。お盆が終わってきょうは送り火。精霊さんを冥府へ送り届ける日。仏壇も神棚もないわが家はただ平和なくらしをかみしめる。京都は五山の送り火で賑わう。午前中、市内の診療所へ腹部のエコー検査。くすぐったいのをこらえて息を吸ったり吐いたりすること15分。ジェリーを塗られた腹を手拭いで拭う。

 上新田に戻ってK喫茶店で珈琲にトーストのついたモーニングを注文したら4~5分タイムオーバー「時間を過ぎましたので…」。仕方なく空腹のまま帰宅しパスタを湯がく。即席のミートソースをかけて。

 敗戦後のくらしは、みんな食料の確保に必死だった。なかでもさつまいもは、ノーリン何号とかいって上からの推奨作物だった(写真=箕面の芋畑)。ぼくのいまがあるのは、ひとえにさつまいものお陰といってよい。いまでもぷっぷと腹の調子がいい。イナゴや泥鰌・モロコ・フナもお世話になった。イナゴはイネ科の草に腹から刺して連ね、フライパンで醤油炒めした。泥鰌・モロコ・フナは母が煮付け骨を残さず丸ごとたべた。ぼくの骨は泥鰌やモロコでつくられたと言ってもいい。

 午後、梅田へ出て、H百貨店9階のちちんぷいぷい物産展をのぞく。童画作家Hさんの原画コーナーはスペース僅か。見るだけで帰る。南千里に着くと陽は照っていたが雨が降ったらしくホームも濡れていた。写真=大池小前の花壇ひまわり。
               送り火へ俄か雨あり京蒸して 昇龍子